統計検定2級合格までにしたこと

統計

こんにちは、しゅがです。

統計検定2級のCBT試験を2021年6月に受験し、合格しました。
そこまでにやったことと、CBT試験の特徴についてです。

受験した目的

仕事上統計の知識を身につける必要があるので、ついでに統計検定の資格を取ろうと思いました。

1級も目指してますが、会社の同期と一緒に勉強しようという話になり、まずは2級にトライしました。

2級はCBT試験もあり自由な日程で受けられるので、働きながらでもやりやすいと思います。

使った教材

今回の目的は「2級の勉強を通した知識の獲得」なので、最小の努力で合格することは目的にしていません。なので素直に公式の教科書過去問を使いました。


これらの教材ですが、はっきり言うと2級合格に向けてはこの教科書は詳細すぎます。理論的な解説が充実してますが、これで問題が解けるようになるかというとまた別問題だと思います。

なので、まず教科書を一通り (補足の第7章以外) さらった後、上記の問題集をしっかり解いていくのが一番力がつくと思います。

また、自分は大学の理系学部を卒業したので高校までの数学や学部の確率統計の知識はうっすら覚えていました。もしそのあたりが不安な人は、ちゃんとした本じゃなくてもいいのでかるーく復習しておいてもよいと思います。特に高校数学の確率と微積分 (数学Ⅱの範囲でOK) は知っているとだいぶ楽です。

今回はちゃんと知識を身に着けようという意図があったので、難しめな教科書をしっかり味わうのは良い訓練になりました。

よく言われている統計学入門 (東京大学出版会、いわゆる「赤本」) は、初心者が取り組むには相当ハードルが高いし、検定の合格という観点では不要な部分も多いと思います。統計学特有の記述が多くて、そこで悩んでしまうくらいなら最初に手を付ける必要がない本だと思います。

1級を目指すなら読んでもいいのかな〜ぐらいですね (というか1級受けようという人はすでに読んでいる可能性が高いです)。

  • 教科書を1周→過去問演習という王道パターン。
  • 教科書は詳細すぎるのでほどほどでOK。演習をしよう。

勉強法

社会人が忙しい中で勉強するのってやっぱり続けにくいので、同期の友人に声をかけたりして勉強会を開催していました。というか、自分も友人に声をかけてもらって参加したという感じです。仲間とやるのはやっぱりモチベーションとして大事です。だいたい隔週ぐらいのペースで、zoomで集まってやりました。

  • 12月~4月:教科書を担当者決めて輪読 (だいぶしっかり読み込んだなあ…)
  • 5月~6月:過去問3年×2回/年=6回分を各自で解き、難しかった問題の解き方をシェア

こんな感じのスケジュールでゆるーくやってました。皆さんぜひ参考にしてください。

  • 勉強会はいいぞ。

出題される分野

実際に勉強してみて、2級の範囲はおおまかに以下のように分けられました。
あくまで私が感じた基準なので、細かい範囲は漏れてるかもしれません。詳細は公式サイトのシラバスを見てください。1回は見ましょう。

  • 必須分野
    • データの度数表・グラフ
    • ベイズの定理
    • 確率分布
    • 区間推定
    • 仮説検定
  • 応用的(?)分野
    • 線形回帰分析
    • 1次元分散分析
    • 適合度・独立性の検定

必須分野と書かれているところは、過去問3年間で必ず出題されてしました。なので必ず勉強しましょう。ノー勉だと必ず一定点数落とすことになるので、ここは素直にちゃんと勉強したほうがいいです。

特にベイズの定理は必ず毎年1問出てます。今後大幅に傾向が変わるということもあるかもしれないですが、例年通りなら必ず出るでしょう。解き方もまったく同じものしか出てないので、対策も簡単だと思います。

応用的と書いた分野は、年によっては殆ど出ない分野もあったりしました。線形回帰は比較的出題されるのですが、逆に線形回帰が大問2つ分ぐらい出て他がほとんど出ない (出たとしても小問1個分むりやりくっつけたような感じ) なんて年もありました。

試験としては応用的と書いた分野から選択的に出題されるなあ、というイメージです。勉強しなくていいというわけではないですが、教科書の内容をみっちり理解するまでやらなくても2級は受かると思います。試験までの時間がなければ優先度は下げてもいいです。コスパが良くないですね正直。

何度も言いますが自分は知識を身に着けたかったのできっちり教科書で勉強しました。特に線形回帰と分散分析は、勉強会で自分の担当範囲だったので特に記憶に残ってますw

  • データとグラフ、ベイズの定理、確率分布、区間推定、仮説検定はしっかり押さえておく。(必須分野)
  • 線形回帰分析は比較的出やすいかもしれないが、正直年度による。

頻出の正規分布と二項分布についてはこちらの記事もどうぞ。

合わせてCheck!

結果

今回は統計検定2級のCBT試験を申込み、丸の内のテストセンターで受験しました。

パソコンで回答する試験で、直後にすぐ結果が発表されます。自分は無事に合格しました。

すぐに発表されるのって妙に焦りますねw

得点率は85%で、合格ラインは60%なので、かなり余裕を持って合格できました。

CBT試験でどう変わったか

過去問はすべて通常の紙の試験だったので、形式の違いに少し戸惑いました。

計算用紙と筆記具は配布されるのでそのへんは問題なしだったんですが…。

問題の出題形式が1問1答形式が多いというのが最大の変化だと思います。

紙の試験の過去問だけを解いていたので、そういった変化には当日対応せざるを得ず、なかなか焦りました。残り時間もほとんどなく、見直しができなかったです。

紙の試験では大問形式で、1つのトピックについて2~4問ぐらい関連する内容が聞かれていました。

CBT形式はそのような形式ではなく、1つの問題で1つの内容を問うため、解答するのに必要な問題設定や前提条件などを毎回読んで確認する必要があります

これが自分にはなかなか辛かったポイントです。情報処理が速い人はいいのですが、自分はそういった処理速度が遅かったので、各問で割ける読解の時間を見誤ってしまいました。

だいたいどの問題を解くにも、必要な情報は限られています。その情報さえ見つければ後は読み飛ばしても良いので、その練習は必要でしょう。なので過去問演習は必ずやりましょう。

  • 過去問演習をちゃんとやっておくことで心の余裕につながる。

感想

試験に向けて勉強すると、結果的に色んな知識が身につくなと改めて思いました。

以前までなんとなく知っていた「平方和の分解」「自由度」「プールした分散」のことなどを改めて理解し直すきっかけになったと思います。

特に、仲間といっしょに勉強するのはメリットが大きいなと思いました。コロナ禍で人と接する機会が減っている中、仕事外で交流できる良い習慣にもなりましたし。それで結果的に資格もついてくるおまけつきです。みんなやるしかない!!!(ダイレクトマーケティング)

それと、演習をすることの重要性も改めて気づきました。

大学以降は理論の教科書を読むだけで演習の量が減ってしまっていたので、いざ問題を解こうというときにすぐ知識が出てこないということがよくありました。

ただの知識ではなく、「使える知識」を身につけるには、やっぱり演習が大事だなーと思わされたよい機会でした。

次は準1級・1級に向けてがんばります!

しゅがでした。ではまた!

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